読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

暇文 暇なときに書いてみた文章

神出鬼没の自己言及

配位子の呼び方がちげえじゃんという話

学習

タイトルそのまんまの話です。

大学受験に関わる人にとっては「新課程になったから」の一言で伝わる話なんですが、そうでない人に説明しておきますと、文部科学省が数年に一度起こす教育カリキュラムの大転換の時期が今やってきておりまして、センター試験の科目含め色々なところに変化が現れてきています。

結局習うことの本質は大差ないじゃないへーきへーき、という態度だったのですが、僕らの世代はいわゆる「ファイナルゆとり」、つまりは古いカリキュラム(旧課程と呼ぶ)で高校を修了しているので、新課程組と微妙に齟齬が発生しているのです。

 

そんな中で気づいた一つの齟齬。

無機化学分野でお馴染み、錯イオンの配位子オールスターズ。

こんなブログですから正確な表記では書けないことをまずご了承頂いて。

OHだったら「ヒドロキソ」ですし、CNだったら「シアン」だし、Clは「クロロ」なわけです。僕らは。旧課程で育った旧世界人たちは。

ところが。

新課程になってココらへんの呼び名が刷新されました。

OHは「ヒドロキシド」、CNは「シアニド」、Clは「クロリド」

前の呼び名に慣れている方からすると「ンフ~?」という感じですが。これは一体どういうわけなのか。呼び名を変えることで何のメリットがあるのか。

 

状況はどうもそうじゃないらしい。

メリットとかそういうことじゃなくてですね、配位子の名前を決める世界の理が変わった、ということらしいのです。

IUPAC国際純正・応用化学連合)という国際組織がありまして、元素名や化学物質を命名する国際基準「IUPAC命名法」なるものを定めています。化学の世界というのはこの基準に従って名付けを行っているわけです。

さて、そのIUPACが2005年に無機化学命名法に関する勧告を出しました。

この勧告というのが

IUPAC 命名法は慣用的な命名の比率を減らし,できるだけ統一的な命名法を目指しています。*1

そして、その統一的な命名法というのが

 例えば,陰イオンが配位子として働いているときに,陰イオン名の語尾をe からo に変化させるという約束になっていますが,本勧告ではこの約束を徹底して,Cl-(chloride)やCN-(cyanide)が配位子となる場合にも従来のクロロやシアノではなく,それぞれクロリド(chlorido),シアニド(cyanido)と命名されています。

したがって,K3[Fe(CN)6]はヘキサシアニド鉄(III)酸カリウムとなります。*2

国際基準が変わってしまったのなら仕方ない。

命名法は世界の共通語です。*3

こうあるのだから日本の中等教育も従うのがベターというものなんでしょう。

2005年の勧告ではありますが、上記サイトによりますと日本語版が発行されたのが2010年とあります。2005年に生み出された規則を、日本語に適用して、それを教育過程に当てはめて……ということでここ最近になってしまったわけなんでしょうか。

 

というわけで、ヒドロキシド、クロリド、シアニドの三人をこれからはよろしくね(^_-)-☆

まとめ方が雑