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神出鬼没の自己言及

「劇場版艦これ」の感想(というか思ったこと箇条書き)

本日11月26日から「劇場版艦これ」が公開始まったので早速見てきました。

本当はもっと後から見ようと思ってたんですが、昼の時点で存外良い評判が流れてくるのと、なんかネタバレぶっこまれそうだなと危惧したので、もう今日の内に見ちゃおうと夜の回を急遽取ったわけです。

ネタバレをしないように書くと以下のツイートの通り。

つらつらと感想というか、ぼんやり思ったこと感じたことを以下書いておきます。時系列順のつもりだけどそうじゃないかもしれない。ネタバレが多いから注意してほしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・戦闘シーンがすごく良くなってる。最初の第八艦隊の戦闘とかもうヌルヌル動くしめっちゃボッカンボッカンやりあうし、「いきなりどうしたの凄いね」って感じ。

探照灯大活躍。青葉が発光信号を送ったりはしなかったが。

・照明弾も大活躍。一度深海棲艦の表情を照らし出してから、砲撃ドカーンってのあれいいね。良い演出だと思った。

・天龍がかっこよすぎんねん。今作一番の「どうしたお前」枠。あの謎ソードにちゃんと意味があった、というか戦闘力高いですね。分かる人には分かると思うんだが、大河ドラマ新選組!」の源さんみたいなことやってる。凄い。

・冒頭の「艦娘登場→所属と名前の字幕」という演出、ずっと出るのかと思ったらそんなことはなかったぜ! 割と好き。

・ん?誰か出てきたぞ?→うわああああああああ如月だああああああ

・如月ちゃんありがとう、本当に今はそれだけしか言葉が見つからない……

・睦月がマジでそんな感じだった。ここの再会シーンでちょっと泣いた。良かったね。

・戻ってきたばっかりなのにちゃんと敬礼も振る舞いも艦娘らしくなってて偉いなあと思った。ドアを閉めるのが後ろ手じゃなければ完璧だったと思う。

・慰安会と思わしき謎のお祭り。大和さんはローストビーフとか焼くからホテル感出るんですよ。天津風時津風ですね、いい風来てる? 天龍ちゃん怖がってるの良いですね最高か? 思案にふける加賀にラムネを突き出す瑞鶴。瑞加賀ポイントその1。最高か?

・如月の寝顔を見つめる睦月。頬を指でなぞって「可愛いなぁ~」っておまかわ。

・如月暴走。展開的になんか突然砲撃し始めたんだろうなあとは思ったけど、それを誰も直接言わないのでちょっと引っかかった。

・今回長門さんがちゃんと秘書艦って感じ。むしろ指揮官。軍議もちゃんと軍議をしている。提督はシナリオから追放状態。しょうがないね。

・会議机に座った長門さんを正面から見るというカットがいくつかあった気がするが、毎回長門さんの振る舞いが違って面白かった。覚えてるのは「頬杖をつく長門」「両手を組んでその上に顎をのせる長門

・「艦娘が沈むと深海棲艦になるよ」説を明言してきたのは、まあ思い切ったなあと。そして加賀さんが実はその一人だったと。今作、艦これの世界観や設定の核心に触れるような描写が散見される。TV版は下手にユーザーサイドの多様性を否定しないように何かを名言することを避けてた風にも取れたので、こうやって一つスタンスを明らかにしたのは英断じゃないかなと。

・如月の深海棲艦化が止まらない描写の描き方から、何か鬼気迫るものを感じた。なんかああいう展開を描くのに手慣れた人がいたのでは。広がるアザを「なんで……消えないの……!」と血が出るまでたわしで擦って洗う描写とか、ずっと被ってたフードが取れると角が生えてるとか。異種へかわりゆく感覚、それも倒すべき敵へと変わりつつあるってのはえぐい。

・如月をずっとそばで支える睦月の描き方も良い。最初は如月の身は大丈夫だと自己暗示も込めて言ってる部分(「大丈夫、疲れてるだけだよ」と2回言って、夕立から「それさっきも言ったっぽい?」と突っ込まれるところの生々しさもあったり)があるが、深海棲艦化が分かってからは、たとえ艦娘だろうと深海棲艦だろうと私は「如月」と共にある!という覚悟が見える。本当に何があっても絶対この二人は離れないだろうなあという説得力があった。

・だからといってお前の手であいつを沈めろみたいなこと言われたら流石にキツい。そりゃ泣くよね。

・お前猫じゃねえんだぞみたいな木の枝の上で加賀を待つ瑞鶴。瑞加賀ポイントその2。

・大和と吹雪の会話。砂浜に寝転がる吹雪の太ももが良かった。大和さんは存外に吹雪のソウルメイトみたいな節がある。「希望」というのは今作のキーワードだよね。

・作戦がなんかすごく作戦っぽかった(小並感) 長門さんの台詞量半端ないよね。正直言葉尻だけだとよくわからなかったので、地図使った説明は助かりました。ちなみにパンフレットに戦闘詳報がちゃんと載ってるのでぜひ買おう。

・艦隊紹介のときの、各艦娘がカットインみたいに出てくる演出すき。

・金剛と比叡が参加した軍議で、比叡がティーポット持参でお茶入れるし、それを長門にも出してるのほんと好き。そのあと比叡の入れた紅茶を飲んで、「帰ってきた……」みたいに安心した表情する金剛も好き。

・ところで君ら円描くの上手すぎじゃないか? そういう訓練を受けたのか?

・戦闘準備のために三式弾や徹甲弾持って走り回る妖精さん可愛い。「千と千尋」のススワタリ的な。

・「どうせ沈んでも戻ってこれるんでしょ」という瑞鶴に対して「そんなことは二度と口にしないで。それはとても辛く、悲しいことだから」という加賀。そのあと出撃時に謝る瑞鶴。「もう作戦発動中よ」と言って微笑んで頭を一撫でする加賀。瑞加賀ポイントその3。最高。

・航空戦がなんかもう凄かったとしか言えない。航空機がぐるんぐるんなってカメラワークがどーんでなんかもう凄いの。吉田徹氏がコンテ切ったところじゃね?みたいな話もあるけどそうかも。

・大和の砲撃フォームみたいなやつ。必殺技みたいで凄くかっこよかった。これちゃんとゆっくり見たい。

・夕立強すぎわろた。毎度思うんだけどあのマフラーのデザインがどうやっても強いんだよな。絶対かっこいい。

・顔面流血状態の比叡がかっこよかった。その比叡さんがスタッフクレジットのページを大きく飾っている。右顔面から流血していたのだが、今調べたら比叡は自沈前に右舷側に傾いていたらしいので、これ由来?

・川内姉さんたちと一緒に負傷者で回航部隊をつくるわけだが、早速敵に取り囲まれて大ピンチなわけで、北上と大井なんか魚雷打ち尽くしてるしやばいでしょそれという状態なのだが最終的には敵が消えるからまあ大丈夫なわけである。吹雪が闇吹雪と対話するまで持たねえだろ普通これとか今思った。

・最終的に深部につっこむのが大和、吹雪、睦月という面子で、この作品的には大正解なのだがゲーム的にはなんだそれと思った。上映後に「あそこで大和じゃなくて吹雪が中破してよっしゃーってなるのが正しい提督」とか喋ってる観客がいて、確かに納得はした。

・如月が助けに来ます。もう完全に深海棲艦になってる姿で、おおもう……って感じ。睦月との共闘シーンで、二人で手を繋いで砲撃かますと後ろで火柱がドーンと立つのがまた最高だなあと思った。姿は変われど如月と睦月だなと。愛の力じゃよ。

・ちなみにその前の、睦月が敵の手で顔面鷲掴みにされて水面に押し倒される描写でなんかちょっとクるものがありました。今回こういうシーンがほんとうまい。

・吹雪ちゃんが最深部で出会ったのは、吹雪っぽい深海戦艦。そして後はもうひたすらなモノローグ。ここの賛否が絶対分かれると思うんだよな。俺はアリだなと思うけど。やはり上映後に「エヴァっぽかった」と言ってる人がいて、実によくわかるし、この人が言うのは多分旧劇の方では。結論としては旧劇エヴァとは真逆に行くわけだが。

・先述のとおり、艦娘も深海戦艦も同一起源のものであり、艦娘の吹雪が「希望」だとするなら闇吹雪は負の側面、恨み、絶望あたりの具現化された存在で、なるほどやっぱりそういう精神性由来のものになるのかなーといった感じ。そもそもが史実での轟沈から始まる輪廻みたいな描き方してるのも、まあ賛否あるだろうなあと。艦影とかちゃんと描いてたしね。テレビじゃなくて映画だからある程度踏み込んだ話ができるというのはあるかもしれん。

・そもそもああいう精神世界的な描写は好き嫌い分かれると思う。自らの身が傷ついても、私は「希望」として全てを受け止めるみたいな決断は、自分自身との対話の末の結論という感じだったし、実際の世界で起きた出来事なのかね? 彼岸花がめっちゃ咲いてたのは、こことは違う世界での話という暗喩では?

・吹雪が「希望」という概念を具現化した存在としての艦娘である、みたいな解釈もできそうな気がする。いや、していいのかわからんけど。あの世界の戦いが、史実と同じ轍を踏まないように、つまりはループから抜け出すための戦いをしていて、今回の周回のキーが吹雪だみたいな論評をTV版について読んだけど、吹雪が「希望」そのものなんだったら、説得力はあるのかなーと。

・ただまあ、加賀さんが「誰も沈まずに深海棲艦を倒すこと」に言及していたりするし、いわゆる「終わりのない戦い」ではないんだよーという示唆はある。

・消え行く如月。もういい……これ以上喋るんじゃない……! ここで睦月も如月も手に持っていた砲塔を海に放り投げるんだけど、直後に砲塔が海面に浮くのね。だから、ああそりゃ海上で持つ道具なんてこうやって浮力持たせないと機能的にはダメだよなあ細かいとこまで描いてんじゃん、とか思って見てたら直後にその二人の砲塔が、睦月の「ずっと一緒だから!(うろ覚え)」みたいな台詞と同時にコツンとぶつかって、「あああああああ!!!!!!!」ってなりました。今作のベスト演出賞。

・強いて言うなら、最後があっけないというか、吹雪が対話して敵が消えてチャンチャンなので、もっと最終決戦的なものが見たかったなあとは思った。せっかくアイアンボトムサウンドを舞台に選んでるわけですから。ただまあそうなると敵主力がぞろぞろ出てきて、そこにいくら直衛とは言え、駆逐艦の吹雪がのこのこ出てきて活躍するとなればそれこそご都合主義的という批判もあるかなと思うので、終着点としては妥当なところなのかなあ。

・最後帰投してきて、何も言わないままどんどん艤装を外していく吹雪が良かった。疲労困憊と精神的消耗で前後不覚一歩寸前、気力だけで帰ってきたぜみたいな感じの。海が青くなってることにも気づいてなかったし、あれほぼ無意識で帰ってきてたんじゃねえかな。

・ラストは例によって「艦娘の未来はここからだ」エンド。吹雪が自分の胸に手を当てて、もう一人の自分に語りかける描写は良かったですね。

・エンドロール後のワンシーン。これの是非も多分分かれるだろうなあ。俺はあってもいいと思うけど。あの髪飾りをつけて「如月」が帰還したぞと明示したのはよいことじゃん。

・最後に思い出したから書くけど、時津風が吹雪をまさぐるシーンもなかなか良いものでした。

 

今度友人あたりとまた見に行くことがあれば追記しようかなあ。

とにかく戦闘シーンが良かったので、その点でBDあってもいいかなという感じはある。

Twitterでも言ったけど、「アニメに不満がある人ほど見て」という映画なので、是非、是非、劇場へ、どうぞ!!!!!!!!!

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